【2021年】仮想通貨は再びバブルになるか?2021年の相場を分析

【2021年】仮想通貨は再びバブルになるか?2021年の相場を分析

仮想通貨市場は2021年、再び過熱しました。

DeFi(分散型金融)NFT(非代替性トークン)といった流行もあり、ビットコインやイーサリアムを始めとした主要銘柄が上昇しています。

ところが5月以降に市場が冷め、8月時点では「また活気が戻るのでは」といった声も聞かれています。

 

「結局仮想通貨は上がるの?下がるの?」

「一体今後の仮想通貨がどうなっていくのか知りたい」

そう感じている方は多いのではないでしょうか。

 

この記事では、2021年前半の仮想通貨の値動きを振り返った上で、今後どのような値動きをするのかを検討します。

最後まで読めば、2021年に仮想通貨市場で何が起きたのかを整理でき、今後のニュースを追いやすくなるでしょう。

 

【2021年前半】仮想通貨の値動きを振り返ってみる

始めに2021年前半の仮想通貨市場を振り返ってみましょう。

「仮想通貨の基軸通貨」とも呼ばれる、ビットコインのチャートを確認すると、下記のとおりでした。

出典:TradingView|BTCUSD

 

5月までは上昇し、それ以降は下落していますね。

前半に高騰した要因、およびその後に下落した要因について考えてみます。

 

2021年前半、なぜ仮想通貨市場は高騰したのか

これまで仮想通貨は、アップデート大口投資家・機関投資家の参入・個人投資家の増加などによって値動きしてきました。

2021年前半も同様のことが起きていますので、価格に影響を及ぼした要因を挙げてみます。

 

  • カナダでのビットコインETFの承認:2月頭
  • テスラ社のビットコイン購入発表: 2月頭
  • PayPal社の仮想通貨決済導入発表:3月末

 

他にもDeFi(分散型金融)NFT(非代替性トークン)の流行により、イーサリアムやバイナンストークンのようなスマートコントラクトを利用できる銘柄も上昇しています。

 

5月以降、仮想通貨市場が下落した理由とは

先ほどのビットコインの日足チャートを見ると、5月10日以降にビットコインは下落し、それを追うようにアルトコインも下落を始めました。

これまでの主な下落要因は、取引所のハッキング事件や仮想通貨の規制・大口投資家の売却に影響された個人投資家の狼狽売りでした。

 

やはり今回の下落も同様の要因が見られています。

 

きっかけはテスラ社のイーロン・マスク氏のビットコイン決済停止の発表でしょう。

加えてアメリカのテーパリング(金融緩和政策の縮小)も下落に拍車をかけた原因と考えられます。

 

【2021年後半】仮想通貨市場はどう動くか?ビットコイン高騰を期待できる3つの理由

それでは2021年後半、仮想通貨市場はどう動くのでしょうか。

今回は仮想通貨市場全体に大きく影響するビットコインを取り上げて、今後の値動きを予想してみましょう。

ビットコインが値上がりすると期待できる要因を、3つ取り上げます。

 

理由1.決済手段として導入するところが増える可能性

PayPalやテスラ社のように、ビットコイン決済導入の発表は値動きに大きく影響しがち。

今後もビットコイン決済を取り入れるところは増えていく可能性があります。

 

例えば2021年6月には、中南米のエルサルバドルがビットコインを法定通貨として用いることを発表しました。

ビットコイン決済導入のメリットには、価値の低い自国通貨の代替となる点や、銀行口座を持っていない国民への救済に繋がる点などが挙げられます。

 

実際にエルサルバドルでは、約7割の国民が銀行口座を保有していないと言われているのです。

加えて世界銀行によると、「世界では約17億人もの人が銀行口座を持たない」とのこと。

 

仮想通貨ならスマホやパソコンがあればウォレットを作れるので、今後アンバンクド(銀行口座の無い人)の多い地域を中心に仮想通貨が普及している可能性もあるでしょう。

参考:THE WORLD BAND

理由2.ライトニングネットワークの導入

ライトニングネットワークが実用化に至れば、ビットコイン決済はさらにスムーズとなり、値上がりを期待できるでしょう。

 

ライトニングネットワークとは、ブロックチェーンの外で取引処理をする仕組みです。

ビットコインを始めとした多くの仮想通貨は、処理速度の遅延や手数料の高騰といった「スケーラビリティ問題」に長年悩まされています。

 

もしライトニングネットワークが導入されれば、取引速度は上がり、利便性もアップするでしょう。

 

実際に、エルサルバドルでは既にライトニングネットワーク導入が進んでおり、アメリカのスタートアップ企業である「Strike」がエルサルバドル政府と提携しました。

 

Strikeの提供するライトニングネットワーク技術を普及させ、エルサルバドルは金融インフラを作ろうとしているのです。

エルサルバドルと同様の動きが各国でも進めば、ビットコインのスケーラビリティ問題に対する懸念は少なくなり、値上がりしていくかもしれません。

 

理由3.ビットコインの大型アップデート「Taproot」

ビットコインは2021年11月、アップデート「Taproot」を控えています。

このアップデートでは、ビットコインのプライバシー強化や効率化などが図られているのです。

 

注目点の一つは、このアップデートによってビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトを展開できるようになること。

スマートコントラクトとは、契約を自動的に執行できるようにブロックチェーンにプログラミングすることであり、イーサリアムが既に導入しています。

今回のアップデートでビットコインは、イーサリアムと同様の機能を持てるようになるのです。

 

もう一つの注目点は、シュノア(Schnorr)署名という機能を取り入れること。

シュノア署名を導入すれば、ブロックチェーンに記録する公開鍵を一つだけにできます。

 

これまでのやり方では、ブロックチェーンに複数の公開鍵を記録しなければなりませんでしたが、シュノア署名により複数の公開鍵を一つにできるため、データ容量を削減できるようになるのです。

容量を削減できれば、データを記録するスピードは上がり、手数料を抑えられるようにもなります。

 

このように、アップデート「Taproot」ではビットコインの機能向上を期待できるので、価格上昇の要因になると推測できるのです。

 

まだまだビットコインは流動性が低いので要注意!

ここまでビットコインの値上がりを期待できる要因について解説してきましたが、ビットコインの購入を検討している方は注意してください。

 

上記の通り、ビットコインは大口投資家や機関投資家の動きに左右されやすい特徴があります。

まだまだ仮想通貨の流動性は低く、一部の投資家によって価格を動かされやすい側面もあるので、決して安全な投資先とは言えません。

 

もしビットコインの投資を考えているのなら、少額から投資し始めることを推奨します。

 

まとめ

今回は2021年におけるビットコインの前半の値動きと、これからの相場について解説しました。

ビットコインは大型アップデートやライトニングネットワークの実用化など、期待できる要素は多く存在しますが、まだまだ流動性が低いので注意しましょう。

 

仮想通貨は前日比で30%以上値動きするケースも珍しくありません。

投資額を大きくすれば、その分だけリスクも大きくなるため、これから投資する方は余剰資金の範囲内にするのをおすすめします。